妻、やめます。

モラハラ夫と過ごした日々の回想録

この苦しみがモラハラの被害だと分かったら、少しほっとした。

その答えは〝モラハラ〟でした


ずっと夫との関わり方に悩み、
夫からの酷い言葉や威圧的な空気に苦しんできました。

私は、それが
夫による『モラハラ』であるとはまったく考えませんでした。

そのような私が、モラハラの存在に気づいた経緯や、その時の心境などを記していきます。

点が線になって、モラハラだと気づいた


モラハラに気づいたのは別居する1か月半くらい前。
結婚して5年目に入ってからでした。


夫との日々は、


心が通わない孤独と不安


心をえぐるような非情な言動・態度

胸を締め付けられるような無言の脅威



これらの連続でした。

笑っている時でも、
どこにあるか分からない夫の地雷を踏んでしまわないようにと常に緊張していました。



それでも私は夫を慕い、愛し続けようとしていました。




〝これを乗り越えたら本当の夫婦になれる〟

〝私が妻としてちゃんとすれば子どもが宿ってくれる〟

〝夫を傷つけ、不愉快にさせた私が悪い〟


過去に夫から私に乱暴にぶつけられた非情な言葉は、私の心にしっかりと根を下ろしていました。

そのため、私はまだ自分の正常な心を残しつつも自責の念にかられていました。



自分が生まれ変わるつもりで心を改め、変わらなくてはいけない。




私は夫を受け止め、もっと理解できるように真剣に夫を研究することにしました。

毎日「夫の心理」や「夫婦問題」などのサイトを検索したり、自分の心を正すためにさまざまな言葉を探したり、、さらには心理学に精通しているという占いに行ったこともありました。

夫と分かり合いたい

とにかく必死でした。


調べれば得ることもたくさんありましたが、何かが違う。


夫はもっと複雑で、陰湿で、厄介でした。


そんなある夜、寝床に就いてから涙が止まらなくなり(この頃は急に感情が不安定になることが頻繁でした)、私はケータイで〝夫婦 会話できない〟と検索を始めました。

すると並ぶ記事の中に気になる文字を見つけました。


『発達障害』


〝共感できない〟など、夫にあてはまる特徴がたくさんありました。


〝夫は発達障害なのかもしれない〟

 

さらに発達障害の記事をさまざま検索していると、今度は『モラハラ』の文字が目に止まりました。


以前、母親から電話があり

「イチオさん、モラハラっていうのじゃないの?大丈夫?」

と言われたことを思い出しました。


母はテレビか何かでモラハラの特集を見たらしく、私がこれまでにさりげなく話した夫のことや夫婦の話が気になっていたということでした。


私は「イチオはそんな人じゃない。モラハラなんかじゃない!」と怒って母親の心配を突っぱねてしまいました。



その時の母との会話が気になり『モラハラ』の記事を開きました。

驚くことに、夫のことを見て書かれたかのような特徴の数々。


これだ。



発達障害よりも『モラハラ』の方が、かなりしっくりきました。


苦しみの先に
やっとその答えの輪郭をとらえることができたのです。

心身の限界から振りしぼった勇気

 
それから数日後。

夫から激しく叱責される出来事がありました。


ただでさえ弱った心と身体に、
さらなる異常な緊張と恐怖が加わりました。


それからは思うように動けなくなりました。


畳んだ布団に身を投げ出してひたすら泣き続けたり、考えがまとまらずぼんやりしたり、部屋の真ん中でうずくまって動悸や吐き気をこらえたり。。


私は自分の心身が限界にきていることを感じました。


このままじゃ、だめになる。。


母や友だちには相談できません。
夫は、私が身近な人に何か相談するのを卑怯だと言って不快感を示すからです。



どうしたらいいのか・・・

ケータイであてもなく必死に検索し続けていると、無料で相談できるところを見つけました。



《 東京都女性相談センター 》
 


なんて話せばよいだろう?
話してしまっていいのだろうか?

夫への恐怖の動悸と電話をかける緊張で息苦しかったです。

何度も番号を入力しては消す、をくり返して実際に電話をかけるまでだいぶ時間がかかりました。



相談員さんはとても優しい方でした。

限られた時間の中でしたが
現状の夫の様子や自身の状況などを伝えるとDVについてのお話を聞ける機関を紹介してくださいました。


その後、何日も葛藤していたのですが思い切って心療内科を受診しました。

〝身体の異変〟
事態がただごとではないことを知らせ続けていました。


心療内科の先生も親身に話を聞いてくださいました。


先生からはきちんと暴力相談に行った方がいいと言われ、教えていただいた自分の居住区の女性センターの暴力相談》に通うことにしました。


暴力相談の相談員さんは

DVについてやその種類、被害者への影響など、基本的なところから丁寧に説明してくださいました。


私が夫とのことを話し始めると、

相談員さんは私の話を聞きながらメモをとり、優しく頷き、言葉に詰まってもあたたかく待っていてくれました。


夫は行動や言動にモラハラ特有の性質があり、

悪い意味でとても頭がよく、相当な知能犯タイプ
とのことでした。


これまで、私は夫から心を洗脳・支配され続けてきたことが分りました。


私は、通うたびにたくさん泣きました。


悲しい涙。
悔しい涙。


それと

安堵の涙。



夫と結婚してからずっと
不安や恐怖に心をかき乱され、もがき続けてきました。

私は次第に自信を失くし、自分を失くしていました。

 

それは

夫のモラハラ=精神的暴力

によるものだった。
 

 

モラハラを受けていたことに気づいてほっとするなんて、不思議だと思われるかもしれません。


障害を乗り越えて信じてついてきた人がモラハラの加害者だった。
私は純粋に愛されたのではなく、夫の歪んだ心理に沿うための道具だった。

言葉では言い尽くせない嘆きに打ちひしがれました。


でもこの時。


この心の痛みや苦しみ、
身体の悲鳴は

私の幻想から生み出されたものではなく、きちんと名前があって存在するものなのだと分かったことは、

私にとって大きな救いの灯となりました。


まず最初にモラハラを理解するのに役立った書籍☟

 

www.nanairo-r.com

 

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