予定は常に未定
夫婦であれば
日々の大まかな予定を把握していたり
連休はどうする?
帰省はいつから?
など、2人の予定についても
日常会話の中で自然に交わされるかと思います。
でも、私たちの場合はちがいました。
今回は、夫婦のスケジュール管理における
『モラハラ夫とのコミュニケーション不全の苦痛・心労』
についておはなしいたします。
致命的なコミュニケーション不全
日頃の生活で大変だったのは
夫と普通のコミュニケーションが取れなかったことです。
- 話しかけても返事が返ってこない
- 質問しただけで不機嫌
- 会話のラリーができない
- 話の途中でまったく関係のないことを言う
あげたらキリがないくらい、
さまざまなバリエーションで会話が遮られるか消され、なぜか訳も分からず悲しい思いをさせられてばかりでした。
そのような状況だったので、夫に話しかけるタイミング・内容にものすごく神経をすり減らしていました。
明日の予定
生活費のお願い
飲み会の予定
私の予定
など
夫はこのような何気ないことを質問するだけで不機嫌になるため、夫のおおまかな日常の予定は夫の勤務する学校の〝年間予定表〟に頼っていました。
年間予定表はただ予定を知るだけではありません。
行事や試験の予定が分かると、夫の多忙さや心身の消耗具合、飲み会に行きそうな日や頻度などをなんとなく計ることができ、それによって夫のためにやるべきことは何か、してはいけないことは何かなど、夫の心の平穏を保つための私の立ち居振る舞いを考えることができました。
※考えた上で構えても、結局は悲しい思いをすることになりますが、、、
ブラックボックス化された予定たち
学校の予定だけでなく、夫婦の予定もいつも不確定でした。
旅行や帰省のような大型のものから休日のちょっとしたデート、外食まで、あらゆる予定の日程・行き先はその日その場の夫の心の中にあり、私には分かりませんでした。
すべては夫の気分です
前もって夫の予定を聞く
前もって夫婦の予定を決める
夫はこれらにものすごい嫌悪を示しました。
夫との関係性の立場上、夫に対等にものが言えるような状態ではなかった私は夫の気分に合わせることが当たり前になっていました。
旅行は思いつきで
前もって予定を立てられない夫は、遠出の旅行やお出かけであっても思いつきで突然言い出しました。
前日の深夜に「明日行こう」
朝起きてすぐ「今から行こう」
夫が提案してくれる旅行は
夫の気分
夫が叶えたい希望や要望がある
これらが主な動機であり、
私との時間を純粋に楽しむということではないところに寂しさや虚しさがありました。
夫と一緒にいろんな景色を見たり体験できることはとてもしあわせです。
思いつき・行き当たりばったりの旅行にも良さがあります。
夫への感謝の思いがあったので、全部を否定したくはありません。
でも、
毎回急すぎて、レンタカーの手配や宿の予約にものすごく苦労したり、思い通りに行かず、のくり返しで夫がイライラして不機嫌になったり、八つ当たりされることでかなりの苦痛を伴うため、複雑な心境でした。
まったく下調べをしていない地方の道路を私にナビをさせ、少しでも迷ったりまちがえたりすると、ものすごくおぞましい溜息をつき、非難し怒る夫。
お互いにこの旅行の時間と空間を共有しているんだ、という意識が夫の中にないため、〝自分勝手〟〝自分本位〟全開でした。
突然、心変わりする
予定を決めた後でも夫の気分次第で急に目的が変わったり、取りやめになったりすることも何度もありました。
とある休日。
夫が出かける場所をいろいろ悩んで「海に行こう!」と決めたので、私は〝海に行く〟服装をしました。動きやすくてラフな服に麦わら帽子。
家を出て駅につき、電車を待っていると夫が突然「ホテルのビュッフェに行きたい」と言い出しました。
この服でホテルビュッフェはちょっと、、、
夫の頭はもうビュッフェ一色で私の声は届きません。
これ以上いろいろ言うと
夫の機嫌を損ねてしまうので諦めました。
海とは反対の電車に乗りこみ、早速「どっかない?」と私に委ねる夫。
そこから、いつものお出かけのときのように、夫に満足してもらえるような〝ホテルビュッフェ〟を必死に検索しました。
また、以下のような状況はかなり頻繁にありました。
映画に行こう!
外食しよう!
どこか行こう!
提案するのは夫です。
でも、
どこに行こうか、何を食べようかと考えているうちに面倒になり、いつのまにかテレビやゲームに没頭している。
私からも、ここは?あそこは?と提案してみますが、夫は曖昧な態度。
私の言葉は空に漂ったままです。
私は夫が心穏やかで楽しく過ごすことができるなら、家でのんびりすることも全然OKなのですが、一応、その心が変わったことを言葉にしてほしいのです。
「やっぱり家にいたいな」
「いい映画ないから今度にしよう」
「今日は寒いから家であったかいもの食べよう」
などような会話が一つもなく、
黙って背中を向けられることはとても悲しかったです。
私の方から状況を察して
「いい映画なかったかな?」
「今日はおうちでのんびりコースにしようか」
「なんかあったかいもの作ろうか?」
などと明るく声をかけました。
なぜか夫は声をかけた私を睨みつけ、不機嫌な感じで「それでいいよ」「うん」などと低い声で答えるのでした。
理不尽な応対に、私はさらに悲しくなりました。
年間予定表にはない予定は妻泣かせ
休日の朝。
夫がバタバタ起き出したので「どうしたの?」訊くと、
「俺、今日部活だから」
「X先生の代わりに生徒の面倒頼まれてるから」
私を睨み、威圧感たっぷりな顔で言う夫。
突然、突発的な仕事で休日出勤していくことが何度かありました。
「何で昨日言ってくれなかったの?」
「X先生は何で副顧問じゃなくていつもイチオに頼むの?」
ついそのようなことを口走ってしまい、私は何度も自分が大怪我をしました。
夫は私の問いにはひとつも答えずにものすごい形相で私を攻撃し、荒々しく家を出て行きました。
私も一言多かったことは反省しましたが、
夫との最低限のコミュニケーションがあまりにもうまくいかないこと、私への配慮はいつも皆無であることに心が荒んでいました。
また、
夫は家に持ち帰れない仕事をするため、自主的に休日出勤することも多々あるのですが、その際もものすごく対応に苦慮しました。
前の日から
「俺、明日学校行くから」
と言うので、私はそのつもりでいるわけです。
次の日、
朝から布団の中でゲームに没頭。
朝ごはんを食べ、ゲーム。
お菓子食べてゲーム、昼寝。
起きてゲーム。
小腹を満たしてまたゲーム。
すっかり日が暮れても、なかなか出勤しません。
「お仕事大丈夫?」
「何時ごろ行くの?」
と訊くと、無言で睨みつけ
「なんで?なんかあんの?」
「俺の仕事だから」
と凄まれたり、
荒々しい動作で立ち上がり
「行けばいいんだろっ」
とキレられて大惨事になったこともありました。
深夜3時に起きて学校に行ったり
夜中0時頃に行き、朝帰ってきたり。
一番大変なのは仕事をしている夫だということは分かっているのですが、お互いのコミュニケーションが成り立たない中で、一方的な夫の気分について行くのは心身ともにとてもハードでした。
夫にとっては〝俺の都合〟〝俺の時間〟なのだから、〝俺次第で何が悪いんだ〟という思いがあり、妻の存在を思いやったり、気遣うような言葉をかけることは頭になかったようです。
約束ができない
夫はちょっとでも自分を縛るようなことを毛嫌いしました。
- 〇日空けておいてほしい
- 明日、〇時に出かけられる?
- 生活費をお給料日に下ろしてきてほしい
「ちょっとわからない」
「・・・」
「何もなければね」
今、何もないのなら約束できるのに、絶対にすんなりと「うん」とは言ってくれませんでした。
〝残業で深夜を過ぎるなら連絡がほしい〟
何度か夫にお願いしました。
私は毎日、夫が何時に帰るのか全く分かりませんでした。
19時に帰るのか
1時に帰るのか
朝帰るのか
残業でどれだけ遅くなろうと、文句を言ったことも言おうと思ったこともありませんが、夫がいつ帰宅してもすぐに夕飯の支度ができるようにと準備しているので、ざっくりでもいいから教えてほしかったのです。
※夫は帰宅後、食事の準備が遅いととても不機嫌になりました。
その時間通りに残業を絶対に終わらせろ、とか、早く帰って来いという催促の意図は全くないのですが、夫にしてみたら〝縛り〟だと感じ〝家で待ってるだけの人〟になんで連絡しなきゃいけないんだ、仕事をしてる夫を黙って待つのは当然だ、という思いだったのかもしれません。
夫の気まぐれで残業の合間にメールや電話がくることはありましたが、基本的にはひたすら夫の帰りを待ちました。
妻の予定には細かい
ちょっとでも夫の気に障る話題や質問をすると、無視されたり攻撃に遭ったりして常に緊張と恐怖にさらされていたため、自分の予定を伝えることにも心の準備が必要でした。
「明日、午前中歯医者さんだから行ってくるよ」
「明日、〇〇とランチ行かせてもらうね。すぐ帰るよ」
夫には事前に伝えているので確認のための一言なのですが、こういうときの夫はいつも顔色が険しくなります。
「聞いてない」
「前にも伝えてたんだけど、うまく伝わってなかったらごめんね」
「聞いてないから」
「そっか。ごめんね。〇時にウチ出るね」
「何時に予約してんの」
「〇時だよ」
「何時に帰んの」
「う~ん、〇時ごろかな。スーパーとか寄るから」
「・・・」
必ず、と言っていいほどこのような流れになります。
言った言わない
聞いた聞いてない
この手の議論に、夫は恐ろしいくらいさらっと嘘をつきます。
結局、私は何も悪いことはしていないのですが、夫の顔色を見てしまうとたくさん謝ってしまうのでした。
妻は黙って付き従うもの
計画や予定をきっちり決めずに時間・空間を使うことも楽しいです。
一度決めた予定は、
絶対に変えちゃいけないなんてまったく思いません。
ただ、たとえ日常の些細なことであっても、さまざまなことが夫の気分・一存で決められ、明らかに妻の心を蔑ろにした言動や行動が重なるコミュニケーション不全の日々には何度心を入れ替えても、間に合いませんでした。
夫の気分に必死に食らいつくものの、ふと、ものすごい虚無感や不安・悲しみに襲われました。
夫にとっての妻は〝俺のモノ〟
心や感情、意志があるものとしては扱われません。
〝俺〟が気分で何をしようと、私は傷つくことも悲しむことも許されていませんでした。